ダメ東京の徒然なるブログ

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ダメ人間代表のダメ東京による徒然なるブログです。好きな様に好きな事だけ雑記しています。

My Hair is Badマイヘア椎木知仁による人生を一変させた革命の代表曲「真赤」の素晴らしさを今一度考察してみた!【2018年日比谷野音記念】

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天丼ってふとした時食べたくなりますよね。今そんな気分なんです(←どうでもいい!)

んなことより、本題入ります(笑)

 

「ブラジャーのホックを」

 

 

僕の人生において曲の出だしの一瞬で心を掴まれたのは初めてだった。(曲出だしランキング暫定一位だった「新宿は豪雨、」を一瞬で余裕で超えていった。)

その衝撃はというと、アトム級の僕が世界史の授業中うとうとして眠る三秒前くらいの時に

全く予期せぬ見えない角度から急に、引退試合のヘビー級ボクサーのKOをキメにきた人生最後の渾身の右ストレートを顎にくらった様な衝撃だった(長い上に世界一分かりにくい例えだ)

まぁ立ち上がろうにも立ち上がれない

脳を揺さぶられてるから吐きそうだし足がガクガクだった

 

コミックソングならわかる、しかし正統な邦楽ロックだしふざけ要素が一切ない

にもかかわらずブラジャー。

圧倒的パンチライン

 

更にすごいのは

 

「ブラジャーのホックを外す時だけ心の中まで分かった気がした。」

 

ここで言う「わかった気がした」っていう言い回しは本当に秀逸で、

分かった気がしたけど結局は分かっていなかったって事をちゃんと分かっている(又は後々気付かされた)という点だ。

 

どんなに格好をつけてもモテる男でも気が効く男でもジローラモでも

男が女の心の中をちゃんと理解する事なんて絶対ありえないのだ。

だがしかし男は女性が絡むとバカになる

自分に自信がある男は慢心して女の心の中を分かった気になるし分かった気でいる。

 

しかし実際は、分かった気がしているだけで、

分かってはいないのだ。

 

「相手の心の中を分かった気がしていただけでした」

この自白をプロローグとして、作詞曲をした椎木知仁がサンマルクの女の子(なんかの動画で見た)から絞り出した渾身の失恋ソングは幕を開ける。

 

続く、翌朝君は先に出ていった僕にと鍵残して

からわかるように2人がはじめて結ばれた日の朝の事を指している

携帯なんて出るなと思うし時間が止まれと思うし

他には何も邪魔されたくはないというのはカップルの結ばれる初日くらいだろう。

(8回くらい結ばれてしまえば男女共に一緒にいても携帯は出るし時間は進めとも思うのだから)

そこからイントロがあって

Aメロに入る

 

Aメロ前半(夕立ち〜ライブハウスまで)は

単に東京の女の子です主人公はバンドマンの僕ですという出演者と自己の紹介に過ぎない

 

大事なのはそこから!

 

Aメロ後半(いつもは冷たくする癖に〜犬みたいでいいって)ここ!

 

ここは女の子と自分の関係性を生々しいぐらい赤裸々に表現している。カップルが外では絶対に口にできないお互いのニックネームがあったりお決まりのやりとりだったり赤ちゃん言葉を使ったりするアレを人前で高らかに叫んでいる様なものだ。

 

にしても「彼が犬」という曲って結構あって実際によく使われる題材であるから

(クリープハイプにもあるし)避けてしまうと思うんだけど、椎木は強気!

犬を題材とした曲で他の曲を寄せ付けぬクオリティーでアウトプットすることに

成功した。犬曲界一番良い曲を先人達に叩きつけたのだ。

となってしまえばもう「犬」=椎木で、椎木の専売特許になってしまう。

(次に「犬」を獲得したいなら真赤以上の曲を世間に叩きつけなければならないのだ)

 

自分より相手が優位な立場にいる

飼い主=女の子

犬=バンドマン

 

の関係性が分かる。

 

そこからBメロ。

 

三番線に悲しい音が流れた

 

これは別れの前、別れを助長させ別れは確実に今から起ころうとしているところを表している

 

バイバイが聞こえなくなるように

 

バイバイは聞こえているが故に聞こえなくなるようにと願う

 

そしてサビはBメロのその後、つまり別れた後のこと

 

春に恋に落ちて

失恋して

夏がきた

 

要約すればこう。

 

君を待とうって決めてた

の部分は相変わらず飼い主と犬で

ハチ公を連想させられるしこの

ハチ公連想は意図的だろう(真赤の関連曲の卒業は渋谷駅前からはじまり渋谷駅前にハチ公像はあるしサンマルクの女の子とデートしたのは渋谷だったらしいし)

 

ただハチ公連想を押し出さず本質は彼女だからやんわりとしか匂わせない所が椎木は粋でマイルドだ。

 

締めるとこはちゃんと締めて本質以外の所はぼかせる余裕があるから素晴らしい。

 

そして夏の匂いがした

 

この「匂い」は邦楽恋愛ソングにおいてかなり重要な材料だ

 

通常のJ POPの失恋ソングなら「君の匂いがした」で片が付く

しかしサビ落ちを「夏の匂い」にしたのは流石の椎木だ。

春に起きた恋の対とし夏に終わった恋で終わらせるのは事実から叩き出たものかもしれないが

かなり収まりと締まりが良い。(春恋に、でフッている分夏で落とすのは必然なのかもしれないが)

また、

冬は大人の恋に対して夏は若者の恋を

連想させられる(夏はチャラいし薄情な明るい色恋っぽいし)

 

マイヘアのターゲット層は若者だから夏チョイスはやはり正解。

また、夏は哀愁も感じさせるから更に良い。(メンヘラはそうゆうの好きだろ)

 

だがサビの一番の旨味はここの歌詞だけじゃない

 

ギターのストロークの気持ち良さだ。(ジャーンジャジャカジャカジャンジャン)

 

この歯切れの良いギターのストロークが最高に気持ち良い。

そこにベースとドラムが同じように重なり合っていて

ここに一番のマイヘアらしさ、良さが出てるのではないかと思う。

(僕はここまでストロークの気持ち良さを押し付けてくる曲にはじめて出会った)

 

ここから間奏が入り付き合う前?付き合っている最中?の心情描写へ

ここも椎木はすこし捻くれていて、やはりリアルだ。

 

「0.1秒で飽きる毎日が突然輝きだしたんだ

目が合うだけでも何故だか胸が痛んだ」

 

君と出会って世界が変わったって事を言いたいんだろうけど

椎木は優秀だから言葉をそのままアウトプットしない。

この部分実際めちゃくちゃ秀逸な言葉選びかと言われればそうでもないのだが

一捻り無理矢理にでもくわえてやろうという意気込みをここで感じる

(彼が良いのは人と違う事をしたいと強く思っていてちゃんと考えて実践し活動しているのに人と違う事をしてます違う所を目指してますみたいなスタンスを一切見せないところだ。)

 

また、何故だか胸が痛んだの「何故だか」という部分

胸が痛む理由が何故か理解できないという点において

やはりこの物語の主人公の男が女の子に対してどこか弱者であると分かる(ピュアさもまた)

 

そして一番僕が心を撃たれたのが次のくだり!!(←熱)

 

「空っぽのコルクボードには〜君の犬なり気を使ったんだ」

 

コルクボード!!

 

これはかなりのパワーワード!

 

今までの恋愛ソングで使われていそうで使われていなかった

(いやもしかしたら使われてかもしれないが…aiko先生辺りに)

 

実際空っぽのコルクボードを目の当たりにしていない恋愛をしていなくとも

それに類似した経験をみんなしてきているはずだし

そのなんとも言えない風景が暴力的なまでにペーソスだ。

 

家にはじめて行った時に玄関で

「汚いかもしれないから掃除するから5分待ってて」

と言われ玄関先待たされている間に

元彼(もしくは彼氏)の写真を急いで剥がしたのかもしれない

 

剥がした女の子の気持ちも

剥がされた元彼(もしくは彼氏)の気持ちも

空っぽのコルクボードを見た主人公の気持ちも

 

全てがペーソスだ!!

 

ペーソスの大渋滞!(それは最早ゴールデンウィーク首都高ばりに!!)

 

はじめてこの部分を聴いた時は本当に痺れた。

続く、君の犬なりに気を使ったのもまた従順さとそこまで踏み込めない勇気のなさ

気にしてしまっている女々しさを隠したい感じが入り乱れもうカオスだ。

 

 

振り向いて欲しくて←犬

なぜか甘えてしまう←犬(またしてもなぜか!!)

格好つかないよなって笑ってた←情けなさと笑い合っていた過去の哀愁

 

合鍵を返すのは何故だか永遠の別れの様に

決定的な感じがして絶望的決定事実を突きつけられているようだ

そして首輪も外す(とことん犬に比喩してきやがる)

 

そしてラストのサビ

 

男の癖に別れたからって髪を切ってリセットしようなんて

女々しさをまた最後にこいつは……!!!!!

 

そして夏で最後を締めくくり、おまけに

もう一発トドメの「赤い首輪はついたまま」という

追加攻撃!!!(不良漫画なら相棒にもうその辺にしとけ!って言われているのにアドレナリン狂いしてるから最後に一発余分に殴って、おい!!って相棒に諭されるアレだ)(←伝われ!!願望)

未練を残したまま(髪切ってリセットできてないじゃない!この、めめしいき!)

そしてタイトルの真赤の赤もここできちんと回収されて

お後がよろしい様で。

最後に吹っ切れたと強がって見るくせに

その後すぐ、いやでもまた未練がありますけど

って言っちゃう辺り、恋愛を曲にアウトプットする事に

椎木が長け過ぎているという事が分かる。

 

2010年代を生きる若者独特の恋愛風景

それが遺憾無く表現し尽くされている

 

この曲に関して椎木の一番の功績はというと

恋と犬をメイン食材としている中で吠えるという安直なワード使わなかった点だ

 

この曲の中で吠えるというワードをもしどこかで使ってしまっていたとしたら

この曲の風景感が一気に崩れ落ち駄作になってしまっていただろう。

(それぐらいこの曲は繊細かつ絶妙なバランスを保ち成り立っている)

 

この曲は上記の通りペーソスの塊の様な歌で

哀愁感を求める腹を空かせた若者達の胃袋を一気に掴む一曲だ

女々しい主人公の男の心情は

当然男は共感せざるおえないのだが(男は女々しさを大概携えている)

更には女の子もまた、女々しいので当然共感する。(もしくは飼い主側からの共感もある)

この曲は男視点の恋愛ソングなのだが

男女共に主人公に投影して彼らの思い出と恋愛心情を丸呑みしてしまう強力さがある。

それぐらい強烈に恋愛の哀愁感が詰め込まれている

 

また、恋愛的哀愁とそれらと真逆にあるマイヘアのロックで力強いサウンド(今回あまりサウンドには触れられなかったが)が不思議とマッチして良い化学反応を起こしている。

哀愁さを表現する時繊細なサウンドを用いてしまいがちなのに

この曲は激しい、なのに哀愁さを失っていない。ここもまたすごい所なのだ。

 

長くなってしまったが

My Hair is Badの代表曲「真赤」この曲を一言で言うなれば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恋愛センチメンタルのオールスター丼だ。(てん屋へ急げ!!)